2021年9月28日、アメリカの動画配信サービスの大手、Netflixが、ビデオゲーム開発会社のナイト・スクール・スタジオを買収したと明らかにしました。
ナイト・スクール・スタジオは、デビュー作『オクセンフリー』というゲームが有名です。
Netflixは、ストリーミング業界の競争激化で、差別化を図る戦略の一つとして、以前より、ゲームへの参入計画に触れていた中での発表でした。
ストリーミングといえばNetflixという状況で、独走している印象はありますが、確かに、Amazon Primeや、ディズニーなどの強力なライバルが力を入れていますので、次々に手を打っていかなければならないのでしょうね。
ゲームにあまり詳しくない人にとっては、ナイト・スクール・スタジオという会社は初耳なのではないかと思いますが、どのような会社なのでしょうか。また、これまで開発したゲームも知りたいですね。
ナイトスクールスタジオはどんな会社?アドベンチャーゲームの評価高い
ナイト・スクール・スタジオは、2014年6月にいとこ同士のショーン・クランケル(Sean Krankel)氏とアダム・ハインズ(Adam Hines)氏がカリフォルニア州のグレンデールで設立したゲーム開発会社です。
RocketReachという企業情報提供サイトによると、収益は500万ドル、従業員数は30名ほどの会社のようです。
旧Telltale Gamesやディズニーなどの開発者をメンバーに加え、ストーリー重視のアドベンチャーゲームの開発で高評価を得ています。
2016年に発表されたデビュー作『オクセンフリー(Oxenfree)』では、IGFの美術部門賞を受賞し、DICEとSXSWではストーリー部門賞にノミネートされました。
同社のアドベンチャーゲームの世界観は、Netflixで人気のドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』などとの親和性がありそうです。
ナイトスクールスタジオ開発のゲームタイトル。日本でも楽しめる?
ナイト・スクール・スタジオが開発したゲームは、2022年リリース予定のものを含めて、以下の5タイトルです。
①Oxenfree
リリース年:2016年
ジャンル:グラフィック・アドベンチャー
プラットフォーム:Microsoft Windows, OS X, Linux, PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch, iOS, Android
内容:廃墟となった島を探索する10代の若者グループのアドベンチャー
②Mr. Robot:1.51exfiltrati0n
リリース年:2016年
ジャンル:アドベンチャー
プラットフォーム:iOS, Android
内容:アメリカのテレビドラマ『Mr. Robot』をベースにしたアドベンチャー
③Afterparty
リリース年:2019年
ジャンル:グラフィック・アドベンチャー
プラットフォーム:Microsoft Windows, macOS, PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch
内容:気づいたら地獄にいた主人公が、脱出するためのアドベンチャー
④Next Stop Nowhere
リリース年:2020年
ジャンル:アドベンチャー
プラットフォーム:iOS, macOS
内容:宇宙を舞台に、配送業者の主人公が元賞金稼ぎと出会って始まるアドベンチャー
⑤Oxenfree II: Lost Signals
リリース年:2022年
ジャンル:グラフィック・アドベンチャー
プラットフォーム:Microsoft Windows, PlayStation 4, PlayStation 5, Nintendo Switch
内容:Oxenfreeの続編。5年後の世界
これまでリリースされてきたゲームは、PCやスマホでダウンロードするものは日本でも楽しめるようですが、PSなどのハードでは日本向けのものはなかったようです。
ただし、⑤のOxenfree IIは、少なくともSwitchでは日本向け配信があるようです。日本語対応かどうかは分かりませんが、恐らく英語なのではないでしょうか。英語で楽しめる方は、評価の高いゲームが多いので、やってみてはいかがでしょうか。
ナイトスクールスタジオが買収され、今後の展開はどうなるか
Netflixは、ゲーム分野への進出の手始めとして、今年8月には、ポーランドで、会員向けにゲーム配信も実施。9月29日には、イタリアとスペインでも同様のサービスを試験的に開始しました。
Netflix月額会員には、まずは広告&追加課金なしでゲームが提供されるという展開になっていきそうです。
ナイト・スクール・スタジオとしても、これまでのゲーム開発が財政難のために難航して来た経緯があるようなので、Netflixによる買収で、資金面での問題が軽減され、開発が加速するのではないでしょうか。
Netflixが提供しているドラマとナイト・スクール・スタジオのゲームのストーリー性もマッチしているように思えますし、この2社は「自然な組み合わせ」とクランケル氏も表現しています。
この動きが市場に受け入れられれば、やはり独自のコンテンツを持つAmazon Primeやディズニーなども参入して競争が激化していくのでしょうか。
楽しむ側としては期待が膨らみますね。
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