2021年9月28日のプロ野球阪神・広島戦で、佐藤輝明選手が3打席無安打となり、1993年にオリックスのトーベ選手が記録した53打席連続無安打の記録に並んでしまいました。
佐藤輝明選手は、ルーキーながら開幕から打率・本塁打共に好調な数字を挙げ続け、新人の記録をいくつも塗り替えてきており、新人王の有力候補としても注目されている選手です。8月21日以来、全く快音が聞かれない状況ですが、元々力のある選手なので、また調子を取り戻すことでしょう。
ただ、佐藤輝明選手の無安打記録はいつまで続いてしまうのかは心配ではありますね。54打席以上に伸ばしてしまうと新記録ですからね。
ところで佐藤輝明選手が記録を並べてしまったトーベさんという方も気になりますね。オリックス時代の成績や、現在について調べてみました。
ケルビン・トーベの経歴やオリックスでの成績。1年目は高打率を残す
トーベさんのプロフィールを簡単にまとめました。
ケルビン・カーティス・トーベ(Kelvin Curtis Torve)
生年月日:1960年1月10日
出身地:サウスダコタ州ラピッドシティ(アメリカ)
身長:190.5㎝
体重:約93㎏
投球・打席:右投・左打
ポジション:一塁手
1988年 ミネソタ・ツインズでメジャーデビュー
1990年 ニューヨーク・メッツへ移籍
1992年 オリックスへ移籍
1993年 オリックス退団
メジャーでは、ツインズでは1年間で12試合、メッツでは2年間で30試合の出場経験。成績はあまり振るいませんでした。ただ、3Aでは打率3割台をキープし、日本のスカウト陣からの評価は高かったようです。
1992年にオリックスに移籍すると、その年は96試合で打率.305、本塁打11を記録し、同年8月にはパリーグ月間MVPを受賞するほどの活躍をされました。
1993年は、96試合で打率.232、本塁打9と成績を落とし、その年限りで退団となりました。
その後はアメリカでもプロ野球での記録はありませんので、選手としては引退したものと思われます。
トーベがオリックスで1993年に記録した53打席連続無安打記録
そんなトーベさんですが、1992年シーズンは高打率を残し、存在感をアピールしていたものの、1993年シーズンは不調の中、不名誉な記録を作ってしまいました。
1993年8月7日にヒットを打って以来、51打席連続無安打であったため、9月2日に一軍登録抹消となり、1か月ぶりにスタメン復帰した10月2日の試合で、53打席連続無安打の記録を作ってしまいました。
真面目な性格のトーベさんは、ベンチに戻ると、頭を抱えたまましばらく動かなかったそうです。
実は1年目の1992年も、7月までは非常に成績が悪かったのですが、8月から一気に調子を上げ、最終的に好成績でシーズンを終えたトーベさんであったので、1993年も、無安打記録が途切れて、54打席目にやっとヒットを打った時には、これからまた調子が上がるのでは、と期待する声もあったのですが、そうは行かず、1993年シーズンをもって退団となってしまいました。
練習熱心で、どんなに疲れていても手を抜かない、とコーチからも評価されていた選手でしたが、惜しかったですね。
ケルビン・トーベのオリックス退団後の現在は?アメリカで指導者も
トーベさんは、退団後、アメリカに戻られたようです。
その後の情報はなかなか見つかりませんが、Wikipediaでは、2016年からジュニアチームの育成に当たっている、となっています。
英語の記事で検索していたところ、もう少し情報が出てきました。
2008年の『METS BY THE NUMBERS』というサイトのインタビュー記事では、包装関係の会社でセールスマンをしながら、ジュニアチームで指導に当たっているという話が掲載されています。
2016年ではなく、もっと早くから指導の道にも歩まれていたんですね。
また、2008年の記事の時点では、お住いになっているのが、ノースカロライナ州のダビッドソンという町のようです。ご出身のサウスダコタ州からは結構離れていますね。
2021年現在の情報は残念ながら見当たらないのですが、変わらず元気に野球に関わられていたら嬉しいですね。
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