東京BABYLON模倣騒動の衣装デザイン画像は?原因は業界の事情?

2021年8月3日、アニメ『東京BABYLON(バビロン)2021』の制作費用が支払われていないとして、下請け制作会社が、講談社系のキングレコードに、約4億5千万円の支払いを求め、東京地裁に提訴しました。

『東京BABYLON2021』は、2021年4月から放送予定で、2020年11月までに、下請け制作会社『ゴーハンズ』が13話分を納品。キャラクターデザインが先行公開されると、韓国のアイドルグループの衣装に似ているという指摘が寄せられました。

キングレコード側が調査をし、模倣があったことを認め、2021年3月、アニメの制作中止が発表されたという、騒動が起きていました。

ゴーハンズ側は、模倣騒動の後も、キングレコードと合意して、修正版の制作をしていたにも関わらず、一方的に破棄され、制作費も未払いが生じているとの主張から、このような提訴になった模様です。

放送前のアニメが打切りになってしまうなんて大変な事態ですが、問題になった模倣の内容はどのようなものだったのでしょうか。画像も見てみましょう。また、このような問題が起きる原因には、意外な闇もあるようです。

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東京BABYLON2021はどのようなアニメ?原作情報、ストーリーなど

『東京BABYLON』は、新書館の『サウス』『月刊ウィングス』で1990年から1993年にかけて連載された漫画で、原作は、女性4名の漫画家集団、『CLAMP』さんです。1992年、1994年には、OVA化もされています。

陰陽師の主人公が東京で起きる怪奇現象や霊的事件を解決するストーリーに絡めて、いじめ、新興宗教、介護問題など、社会問題にも触れるような展開をします。

2021年4月から放送予定であった『東京BABYLON2021』は、世界観を踏襲しつつも、2021年に合わせたストーリーで再設定したものに仕上げていたようです。

キャラクターのデザインや、ストーリーの仕立てに関しては、CLAMPさん独特のカラーがあるのですが、今回はクレジットからCLAMPさんの名前がなくなっているということで、CLAMPさんのファンの方々からは、かなり中身が変わって、楽しめるか分からないという懸念も持ち上がっていました。

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アニメ・東京BABYLON模倣騒動で指摘された衣装デザインの内容

2020年11月の、キャラクター先行公開で、模倣の指摘がされたデザインの画像を↓に貼り付けます。

比べてみると一目瞭然でアウトですね。

左の、女性キャラクターの衣装は、韓国の女性アイドルグループ『Red Velvet』イェリさんの衣装を模倣したとの指摘。

右の、男性キャラクターの衣装は、ボークス(ガレージキット、フィギュア、ドール製作メーカー)のドールドレス『月の衣(紫紺)』商品紹介写真からの模倣、と指摘されているものです。

『東京BABYLON』の作風に合いそうなデザインだったのでしょうね。声優のキャスティングなども話題になっていましたが、楽しみにしていたファンにとっては残念なことになりました。ではこのようになった背景として、ゴーハンズやアニメ業界に何か問題はあったのでしょうか。

東京BABYLONだけではない、アニメ業界を取り巻く苦しい事情

今回の模倣騒動は、制作者の資質の問題もあると思いますが、すべてそのせいにして片付けることはできなそうです。

アニメ業界の近年の苦しい事情により、制作会社の現場にしわ寄せが来ている結果、とも見ることができるからです。

アニメ制作会社の経営陣には、長期的な経営戦略を立て、健全な財務運営をできる経営者としての人材がなかなかいないと言われています。

また、アニメは、制作コストが非常に高いものの、高視聴率を取れることはなかなか無く、リスクの高い事業のため、今はほとんど製作委員会方式を取っているそうです。この方式は、リスク分散のため、DVDを販売する企業、玩具メーカー、ゲーム会社など複数の企業が共同出資する方式です。

この方式のおかげで、多くの作品が世に出されてきた功績があるのですが、一方、製作委員会の発言力が強い為、下請けの制作会社は、後から追加される要求などにも、無償で応えなければならないケースが増加し、結局は現場のクリエイターが超過労働でカバーするという構図が常態化しているのだそうです。

そういった環境で制作を担うクリエイターは、デザイン力を磨くための時間も体力も削られ、仕方なく、好きなアイドルなどの衣装を参考にしてしまうこともあり得るのです。

アニメは日本が世界に誇れる文化の一つだと思います。そのアニメを取り巻く環境も、世界一と言われるようになって欲しいですね。

社会
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