1925年の日本最大都市は東京じゃない？意外な歴史的事実とは

　1925年の日本では、首都東京よりも大阪の方が人口が多かったという事実は、現代の私たちにとって驚きかもしれません。

　当時、大阪市の人口は約211万4800人で、東京市の約199万5500人を上回っていました。

　この時期、大阪は「大大阪」とも呼ばれ、経済や文化の中心地として繁栄していました。

「大大阪時代」なぜ大阪は東京を超える大都市になったのか

　20世紀初頭、大阪は重工業の発展により急速に成長しました。

　日露戦争や第一次世界大戦を経て、軍需産業が活発化し、大阪は「東洋のマンチェスター」と称されるほどの工業都市となりました。

　この工業化の波に乗り、多くの人々が大阪に集まり、都市の人口が急増しました。

　人口増加と経済成長に伴い、大阪では都市インフラの整備が進められました。

　御堂筋の拡幅や大阪市営地下鉄の開通など、交通網の発展が都市の利便性を高めました。

　また、大阪市中央公会堂や大阪倶楽部などの文化施設が建設され、文化活動も盛んに行われました。

　しかし、1930年代に入ると、東京市が周辺地域を編入し「大東京市」として再編され、人口規模で大阪を上回るようになりました。

　これにより、日本の最大都市の座は再び東京に移りました。それでも、大阪が日本の経済と文化の中心として果たした役割は、現在も色濃く残っています。

　このように、1925年当時の大阪は、東京を凌ぐ人口と経済力を持つ都市として、日本の近代化を牽引していたのです。